【CUBE作戦】 E-2 OPERATION CUBE2017. 10. 19. 00:41
CUBE作戦 E-2 【角処理】
【Part 1】
一時間後、S09区紛争地域上空。
UMP9「ヘイ、G11!睡眠タイム終わりよ!戦闘支度して!」
G11「むにゃ……だめ、まだ療養が必要なの……」
G11「さっきの爆発で416が私の上に倒れたせいで腰が折れそうだもん」
HK416「悪いわね。どうやら爆圧に八つ裂きにされたいようだから次はほっといてあげるわよ」
G11「どうでもいい……今すぐ寝ないと全身が壊れそうだよ、家に帰る……」
UMP9「家に帰ると報酬がなくなっちゃうよ、起きて起きて!(抓)」
G11「ウブブブブブブブ……」
HK416「G11をいじめるのはやめて、9。今は鉄血の防空の方を心配する時よ」
UMP9「問題ないよ。この輸送機にはステルス迷彩機能があるからドリーマーがいない以上はバレる恐れはないよ」
HK416「そういえばこの軽輸送機……一体どこで手に入れたの?」
UMP9「これはね、グリフォンの前の偵察隊が残しておいたもの。G11が見つけ出して45お姉ちゃんに報告してくれたの」
HK416「(ため息)結局無駄足だったってことね、あなたたちのせいで……」
UMP9「敵を騙すにはまず味方から。ね?嘘つきのG11ちゃん?」
G11「うあああああ……」
HK416「もういいの。通信が入ったから集中して」
ヘリアン「404小隊、S06区の偵察兵から報告だ。鉄血が前方に対空レーダを配置したそうだ」
G11「じゃあ……私達もう降りなきゃいけないの?」
ヘリアン「ジャマーの正確な位置はまだ調査中だ。その場で待機するつもりか?」
UMP45「それがね……」
UMP45「わたしたち、今S06区の真後ろにいるから、着陸したら不意を打つにはちょうど良いかもよ」
ヘリアン「哨所の鉄血ボスを生け捕りにしてジャマーの所在を審問するってことなのか?」
UMP45「うん。時間があまりないから積極的に行かないとね」
ヘリアン「了解した。情報によると、哨所に駐屯している鉄血ボスは『ハンター』だそうだ」
ヘリアン「奴はエリート改造を受けているから、気をつけるように」
UMP45「了解。みんな、任務についてしっかり聴いたよね?」
G11「ハンターを探し出して、やつをやっつける」
HK416「AR小隊でもやっつけられる人形なんか、容易いこと」
UMP9「見てのとおり。では始めましょう!」
【Part 2】
……S06区哨所の前、404小隊がハンターと交戦中。
ハンター「404の連中、ようやく出て来たな!」
ハンター「貴様らの汚い手段に……私が備えてないと思い込んだら大間違いだぞ!」
ハンター「どんと来い!無様に逃げ出す貴様らをこの目で見てやる。後ろを見せたままみっともない姿で倒れるが良い!」
……404小隊の陣地。
HK416「ちょっとG11、本当に当てたの!?」
G11「4発的中。でも情報と違うじゃん、アイツまだ動いてるし!」
HK416「すごい改造ね、鉄血ってあんなやつらがあとどれだけいるのかしら……」
UMP9「右翼から敵軍が接近中。このままじゃ包囲されかねないよ!」
UMP45「作戦を中止します。最後は火力で制圧よ」
HK416「制圧開始!G11!」
G11「せ……制圧してるよ」
UMP9「煙幕弾投擲!」
UMP45「今よ!みんな、逃げて!」
ハンター「チッ……」
ウロボロス「ハンター、どうして追いかけないんだ?」
ハンター「銀髪ガキに機動装備が壊された。完全に修理するまで高速には動けない」
ウロボロス「そう簡単に諦めるのか?お前って獲物によほど執着する者じゃなかったっけ」
ハンター「やつらは必ず戻ってくる。ジャマーの所在を把握するため、私のところにやってくるはずだ」
ハンター「お前の適切な支援さえあれば、やつらのゲリラ戦術を踏みにじることが出来る」
ウロボロス「……分かった。増援が来るまでは哨所を守ってくれ」
ハンター「了解……」
ハンター「真の猟師は、沈黙を守れるものだ」
【Part 3】
……戦闘が終わった。
ハンター「動け……ねえ……」
ハンター「ウロボロス……約束した支援はどうなった!このままじゃ哨所を奪われるぞ!」
ウロボロス「お前も知ってるだろう?ハンター、あいつらの目標はお前だ」
ウロボロス「ジャマーを守れる一番良い方法は、まあ言うまでもないだろう」
ハンター「ウロボロス……」
ハンター「おまえ……最初から知ってたのか!最初から私を見捨てるつもりだったかよ!」
ウロボロス「私ってどう生まれて来たのか知ってるか?」
ウロボロス「ゲームの中で数千のAIと戦って、最後の生存者として生き残った」
ウロボロス「私は考えた。今お前の役目は、捨て駒だ」
ハンター「戦争は将棋なんかじゃねえ!飛躍しすぎた、ウロボロス!今に後悔するぞ!」
ウロボロス「あいにく全ての問題は考慮済みだ。私が一番欲しかった答えも導き出したし」
ウロボロス「……その結果は、お前らには見れないだろうけど」
ウロボロス「2612-1192a2516-31913、システム初期化を開始」
本体を再起動中、予備AIを稼動中、サーバーの接続に失敗、予備AIの稼動に失敗、ローカルデータにアクセス中、初期化完了。
ウロボロス「そのまま眠りつけ、ハンター。お前はもう要らない」
……10分後。
404小隊がハンターの座標に到着。状況を確認中。
HK416「起動失敗。何の反応もないわね」
UMP9「G11のせいよ。命がかかってるのに何で足を撃たなかったの」
G11「また人のせいにして……じゃああんた達がやってよ」
UMP45「G11のせいじゃないよ。きっと敵ボスの仕業ね」
UMP9「ちっ、辛うじてハンターをやっつけたのに結局何の収穫もないじゃん!」
G11「無駄事したね。もう家に帰るの?」
HK416「どこでもいいから早くここから離れよう……」
HK416「ね?新しい敵が私達を探してるわよ」
UMP45「もしかすると……わたしたちじゃないかもよ」
HK416「え?どういうこと?」
UMP45「わたしちょっと行ってくるね、HK416。みんなを連れて討伐隊を避けて。哨所の反対側で待ち合わせにしよう」
UMP45「まだ……チャンスはあるかもしれないわ」
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