普通 2-1 【追跡日誌】
【Part 1】
グリフォンS9区戦術指揮室……
ヘリアン「……そういえば、前の作戦は危険すぎました。怪我人がいなかったのが幸いです」
ヘリアン「残念ながらあの鉄血のメモリーはすでに抹消された状態で一部を復元するのがやっとでした」
ヘリアン「私は今から重要報告を片付けるので、指揮官には情報収集をしてもらいます」
ヘリアン「『プロセスナンバー:835492660223』、これが敵から得た重要情報の一つです」
ヘリアン「情報チームの分析によると、そこに隠された座標があるらしいです。その辺りの調査をお願いします」
ヘリアン「どんな手がかりでもいいので、何かあったらいつでも復帰して報告して下さい」
【Part 2】
……作戦終了。ヘリアンに報告完了。
総司令部に復帰したヘリアン……
ヘリアン「……現状が予想以上に深刻です。クルーガー様」
ヘリアン「指揮官の調査によると、敵は今度も我々より一枚上だったとのことです」
クルーガー「……」
クルーガー「つまり、彼女たちは毎度我々よりも先にM4A1の情報を手に入れていると」
ヘリアン「はい。私の推測では、暗号解読に優れている人形がいると思われます」
クルーガー「もしくは……我々の内部で情報を流している者がいるかもしれない」
ヘリアン「それって……」
ヘリアン「私が見たところでは…グリフォンの人形は全員が信頼できます。人形の保安システムにも抜け目はありません」
クルーガー「安全、信頼。相対的な言葉なだけだ」
クルーガー「相手にどんな手があるかは我々に知る由もない」
クルーガー「念のため、現時点より君の作戦は臨時中断とする、ヘリアン」
クルーガー「あの指揮官の任務も今は行う必要ない」
ヘリアン「では……AR小隊の救助任務は続くのですか?」
クルーガー「当然。ただ戦略を変えなくてはな。私がより向いている人物を探す」
クルーガー「ところで、ヘリアン。君の下にいるあの指揮官……猫は好きなのか?」
ヘリアン「え?」
ヘリアン「それは……聞いたことはありませんが……嫌いではないでしょう」
ヘリアン「クルーガー様、もしかして……」
クルーガー「そうだ。目の前の問題の打開策が見えないなら、また初めからだ」