普通 2-5 【追加依頼】
【Part 1】
グリフォンS9区戦術指揮室……
カリナ「……いつまで探す気ですか、ペルシカさん?」
ペルシカ「ちょっと待ってて……もうすぐよ……」
ペルシカ「(小声)情報によると、ここが可能性のある最後の地点なんだけど……」
カリナ「え?何ですって、ペルシカさん?最後?」
ペルシカ「あ……前に約束したとおり、これが最後の依頼よ」
ペルシカ「私の推測では、ここに私の欲しいものがあるはず……」
カリナ「S09区のHVVQJ?そこはどこから見ても廃墟です。データバンクみたいなものはないですけど」
カリナ「で、一体何を探してるんですか?ペルシカさん」
ペルシカ「ん……何でもない」
ペルシカ「たぶんこの前引っ越した時に落した『角砂糖』かも?」
カリナ「はあーーー!?」
ペルシカ「とにかく一度探してみてちょうだい。ここが最後の地点だから、あとは任せるよ」
【Part 2】
……作戦終了。
カリナ「ようやく終わりましたね……ペルシカさんの言ったとおり、ここが最後の地点で間違いないでしょうね?」
カリナ「でもビデオテープ一つ以外にはこれといった収穫はありませんね……」
ペルシカ「あ!ビデオテープ!ちょっと……見せて!」
カリナ「え?これ……指揮官様、再生していいんですか?」
カリナ「はい、再生しまーす」
……
M4A1「……19時25分、逃走70日目。作戦には進展ありません……いえ、逆に悪くなってきています……」
M4A1「……なぜなら、鉄血に要注意人物としてマークされているからです」
M4A1「鉄血の追撃は想定していたものの、相手も本気で出ているのでとても良くない状況です……」
M4A1「これからどれくらい耐えられるか分かりません。必ず出来る限り早くグリフォンと連絡しなくちゃ」
……再生終了。
カリナ「これって……何ですか?ペルシカさん、欲しがってたものが本当にこれですか?」
ペルシカ「……」
カリナ「ペルシカさん??」
ペルシカ「あ!」
ペルシカ「あ……それはね……」
ペルシカ「とにかくありがとう、指揮官」
ペルシカ「やはりヘリアンが目をつけていたジョーカーだけあるね……拍手拍手……」
ヘリアン「私に目をつけられたって何ともなりません。こちらの指揮官を重点的に仕立てたのはクルーガー様の計画です」
ペルシカ「あ!そうだね、結局は社長が最終決定権者なんだから。ついでに……」
ヘリアン「ついでにーーペルシカ」
ヘリアン「任務は終わらせましたか?」
ペルシカ「それ……安心して」
ペルシカ「データはもう入手したから、すぐ結果が出るよ」
ヘリアン「どうか速やかにお願いします。ご存知の通り時間はあまり残っていません」
ヘリアン「なお、こちらの指揮官を仕立てたのは貴女の尻拭いのためではありませんので」
ペルシカ「えーと……指揮官……今度はありがとう……」
ペルシカ「次はコーヒーでも出すから……私の実験室で……」
ペルシカとの通信が終了……
ヘリアン「(ため息)冷凍庫の中で砂糖まみれの泥水を飲みたくないなら忘れたほうがいいです」
ヘリアン「本題に戻ります。指揮官」
ヘリアン「グリフォンで貴方に任せる重要な任務があります。私が詳しく説明しますので……」