普通 2-4 【データ収集】
【Part 1】
グリフォンS9区戦術指揮室……
カリナ「指揮官様、今回の作戦の発案者は16LABから来ました」
ペルシカ「あ……貴方があの指揮官なのね、お会いできて嬉しいわ」
カリナ「え?私の紹介はいらないんですか?」
ペルシカ「私はペルシカ(Persica)。16LABの研究員です」
カリナ「ペルシカさんは首席研究員です」
カリナ「16LABはグリフォンの技術支援部署です。人形の武器やネットワーク技術は全部ペルシカさんの力作ですよ」
ペルシカ「ん……今度の作戦では周りの鉄血を駆逐して実験データを回収してくれるといいな」
カリナ「ペルシカさんは前からずっとデータバンクの中に残っていた資料を要請していました。この指令に関してのグリフォンの許可はもらいました」
ペルシカ「うーん……鉄血がずっとテータバンクを占めているから……厄介なんだよね」
ペルシカ「私はコーヒーでも入れに行くわ。ではよろしく……」
カリナ「ってことです。指揮官様、では始めましょう」
【Part 2】
……作戦終了。ペルシカに報告書を伝達した。
グリフォンの総司令部の工房……
ヘリアン「クルーガー様、ここにいらっしゃったのですか」
クルーガー「次の戦闘がもうすぐだ。その前に人形たちの体調をチェックしようと思ってな」
クルーガー「報告書は読んでおいた。ご苦労様、ヘリアン君」
ヘリアン「なすべき事をしただけです」
ヘリアン「そして、ペルシカの報告も届きました。今M4A1の情報を確認しているそうです」
ヘリアン「ですが、今のところ確保したデータが不完全なため、より広い範囲の捜索が必要とされます」
クルーガー「彼女に任せておけ。こちらは大規模の作戦を実行する余裕が無い」
クルーガー「取り決めに従って、我々の主な関心事は…いわゆる『戦略的価値』のあるところにあるべきだ」
ヘリアン「また雇用主の命令ですか……」
ヘリアン「主力の人形は皆遠くの上流社会地域にいますので、AR小隊の情報を早く確保するのは難しいところです……」
クルーガー「幸いに、何の収穫もないわけではない。この前の二つの報告書は大変役に立った」
ヘリアン「二つの報告書といいますと……S09区を守るように残しておいた人形達が、M4A1と鉄血のボスに出くわしたことを仰っているのですか?」
クルーガー「AR小隊は今も鉄血に囲まれているぞ。少なくともこれは確かな情報だ」
クルーガー「あとは……ペルシカのことだな」
ヘリアン「では、私達の主要目標は相変わらずAR小隊の救助ですか?」
クルーガー「AR小隊…少なくともM4A1は、鉄血にとって非常に大事な情報を持っているのが明らかだ」
クルーガー「鉄血はまだ謎に包まれている。もしM4A1を回収できるならば、きっと大いに役に立つだろう」
ヘリアン「ですが、雇用主の依頼に反して、頼まれていない区域に主力を配置することは出来ません……」
クルーガー「主力ならそう多くは必要ない」
クルーガー「あの指揮官はまだ新人だと言ったな?」
ヘリアン「はい。指揮能力は信頼できます」
ヘリアン「管見によれば、集中的に仕立てる価値があると思われます」
クルーガー「仕立てるチャンスが、やって来たようだな」