普通 4-5 【座標測定】
【Part 1】
……
……ピッ
イントルーダー「……M4A1、もうちょっとで攻め寄るとは分かっていたけど」
M4A1「……」
M4A1「教えて……M16の行方を」
M4A1「あなた達の目標って一体何なんですか?」
M4A1「グリフォンが鉄血の管轄区域に進入してるのに、今までちゃんとした反撃もしてないでしょう!」
イントルーダー「お?大人しく座ってるだけでもあなた達を驚かせるのね」
イントルーダー「いいよ、教えてあげるわ。私に下った命令は……」
M4A1「……」
イントルーダー「ふふ♪ 実は大したことないの。ただ時間を稼いでるだけよ」
M4A1「時間を稼いでる?それが命令ですか?」
イントルーダー「何がおかしい?エルダーブレーンが望むならあなたと一緒に楽しいティータイムでも過ごせたでしょうに」
イントルーダー「でも前提ね……私のティールームまでやって来なくちゃ」
M4A1「それは難しくないです。イントルーダー」
M4A1「グリフォンが先に来てた小隊が残した座標を追跡しました。もうすぐ会えます」
イントルーダー「ふふ♪ じゃあ期待してるわ」
【Part 2】
同時刻、M16A1の隠れ場所……
M16A1「ちっ…」
M16A1「もう撤収しようと思ってたのに。416を助けに来たんじゃないって言ってくれ……」
M16A1「……UMP45」
UMP45「……♪」
UMP45「その言葉は信じがたいけど。あんたのその箱の中には大きい凶器が二つも入ってるんじゃないの?」
M16A1「お前らのために用意したものじゃないけどな……」
M16A1「……お前の考えは?」
UMP45「……同感♪」
UMP45「どこまでもね、わたしたちは家に帰る途中で416を迎えに来ただけなの」
M16A1「凄いな。何人しかいないくせに独立行動とは」
UMP45「あんな簡単な任務は『9』に任せて十分よ」
UMP45「今まで416はよく働いてくれたから、わたしが休暇を与えたの」
M16A1「そんなあいつの休暇の過ごし方って、私の足を折りに来ることなんだ」
M16A1「(苦笑)こんなことができるのはお前らだけだ、45。お前らだけ」
UMP45「気にしないで。416はあんたを殺したりしないよ。彼女はご機嫌斜めなだけだから」
M16A1「分かってる。だから見逃してやったし」
UMP45「同じくわたしもあんたは見逃してあげるつもりよ」
M16A1「は、こっちにお得だな。交渉成立だ」
UMP45「でも今すぐ帰るつもりなら、命までかけなくちゃ駄目なの、M16」
M16A1「……は?」
M16A1「16LABのクラウドマップ技術をなめんなよ。私はそう簡単に死なないぞ」
M16A1「45、今度の任務で……一体何が分かった?」
UMP45「こちらに、もっと近く」
UMP45「(囁く)『雨が降る、平原に』」
M16A1「雨?平原?なんだそれ」
UMP45「1500から1700まで、近距離潜入後獲得した通信記録」
UMP45「全部で41960個の結果を見出して、基本戦術常識にふさわしくない文字列を抜き出した」
UMP45「興味あるならこの対比図を見てよね。もっと大事なのは彼女がこれからすることだけど…」
M16A1「おい、またブリーフィングモードかよ」
M16A1「その頭に人も理解できる言葉を入れておけばどうだ」
UMP45「ひょっとするとあんたたちを作った『製作者』なら、これの意味がわかるかもよ」
M16A1「今……なんて言った?」
UMP45「ふふ♪ とにかくわたしたちは先に行くね」
UMP45「もし味方に会ったら…」
M16A1「お前らはやられたって言えと。私も規則は承知してる」
UMP45「ふふ♪ そのとおりよ。じゃあまたね♪」
M16A1「そのまたがないことを祈る」
M16A1「ちくしょう…」